ミヤザキの素材アドバイザー
素材選びのポイントを教えてください
素選びのポイントとなるものはたくさんありますが、使用される温度、耐薬品性(濃度、温度、時間)、絶縁であるか導電であるかなどが重要になってきます。
また、製品によっては透明度が必要かどうか、接着や溶接を行うかなどといったことでも素材選びは変わってきます。
素材選びで困ったことはありますか?
耐熱温度200℃以上で、尚且つ、難燃性(UL)をクリアし、電気を通す素材を提案して頂けないかというお問い合わせをいただき困ったことがあります。その際には物性表などから判断し、PPSカーボン入りを提案させて頂き、解決することができました。
反り、歪みの問題としてはアニーリング、粗取りを行い、解決したこともあります。
お客様から何を求められますか?
よく求められるのが短納期案件の対応ですね。
金曜の夕方、お客様より、加工時間のかかる製品を、どうしても、月曜の朝一番には欲しいというご要望に対し、弊社で残業や休日出勤をし、お客様の要望に応えています。
また、他社では、10日かかる案件を24時間体制の強みを発揮し、3日で製作し納入したこともあります。
また、コストダウンに対してもお問い合わせを受けることがあります。
下記を参考にしていただくとコストダウンさせることもできますので、ぜひ一度ご検討ください。
- 材質の変更(高価な材料から安価な材料へ)
- 数量の変更(1個のところを5個製作)
- 公差の緩和、不要な公差の削除 など。
よく相談を受けることを教えてください。
よく相談があるのは、樹脂の耐熱温度や加工可能公差、反りがどれぐらい出るのかなどの具体的な数値を教えて欲しいといったご質問が多いです。
樹脂の耐熱温度、加工可能公差、反りがどれぐらい出るのかなど、具体的な数値が知りたいとお問い合わせいただく事もあります。
コストを下げるポイントはありますか?
寸法公差の緩和や不要な公差の削除がコストダウンになります。公差とは機械加工するうえでの許し代のことです。公差の範囲を狭めれば狭めるほどコストはかかります。
精度が不必要な場合、公差をいかに削除するかというところがコストダウンに繋がります。
仕上がり具合(▽▽▽, ▽▽▽▽など)磨きを含むご依頼ですと、仕上げ加工に時間がかかります。特に、磨きは機械加工以上に時間がかかる場合があります。仕上がり具合を素材厚や▽▽などにして頂くと、コストを下げることができるでしょう。
素材アドバイザーはお客様と技術者を結ぶ架け橋だと思いますが、どんなことに気をつけていますか?
お客様がどういった材料をお求めなのか、どういった用途で使用されるのか、使用される内容などを徹底的にお聞きすることを大切にしています。そこが間違っていると、製品が出来上がった後に問題が起きる事があります。
お客様の声をじっくりと聞いたうえで、ご提案をするように心がけています。
- お客様より、「耐熱200℃以上で、滑りが良い材料がないでしょうか」というお問い合わせがあり、テフロンを提案させて頂きました。
その後、テフロンでご注文をいただきまして、納入後にお褒めの言葉をいただきました。 - お客様より、現在アクリル材で製作している製品が、気発性の薬液を入れた際、クラック(ひび)が入ってしまい困っているとの御相談があり、ポリカーボネートを提案させていただいたところ、この問題が改善されて「本当に助かりました」とのお言葉を頂きました。
これから新しい製品をつくられる
お客様へ一言アドバイスをお願いします。
樹脂には、さまざまな種類があります。耐熱温度、耐薬品性が高くなれば、材料費が上がります。また、あまり出回っていない材料を選択されると、定尺1枚分の材料費がかかってしまう場合があり、コストが大幅に高くなってしまう場合もあります。
樹脂加工で素材に迷われたら、お気軽にご相談ください。
使用される用途、コストなどを詳しくお伺いした上で、御社に適切な素材を私どもからご提案させていただきます。